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これは、「微量栄養成分の摂取による遺伝子防御効果」の評価システムを用いて生物学的介入をおこなうためのプログラムです。そのしくみをみてみましょう。
スタート時から差が生まれて行く この結果では高摂取で42%(58%減少)という大きな効果が測定されたのですが、もちろん短期間の結果ではありません。どれくらいの期間の努力の結果なのでしょうか。 |
どんな期間でも差が生まれている |
プログラム実施中のどの期間であれ、その間に突然変異は図の紫(1)、水色(2)、赤(3)のバーで示された量だけ増加します。それぞれの線の傾きが増える量を表していますので、一週間、ひと月間、一年間、どんな期間をとっても、だいたいこのような比になるでしょう。(1)は平均の場合ですから、(2)(3)は平均の人より突然変異の増える量が少ない、つまり、その期間では一般平均より突然変異の増加が少なかったということです。 子供の場合 |
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上の図では、8歳の頃に検査を受け、赤色で示したように青色ラインの一般平均より上にシフトしてしまいました。突然変異が増えたことにしていますが、現実にはほとんどの場合増えたりしません。が、中には増える人もいます。先に述べたように、このプログラムは「運悪く突然変異が増えてしまった場合でも、何とかする」ためのプログラムです。
2年後10歳の頃に一念発起して(一念発起するのはお母さんですが)、遺伝子防御プログラムをスタートしました。毎日意識して少し摂取量を増やしました。こうした努力のおかげで、その後の増加ペースが違ってきました。 赤色(1)が一般平均と同じ場合です。中摂取(2)や高摂取(3)では傾きが緩くなり、増加ペースが遅くなります。時間が経つにつれ、赤色との差がどんどん広がっています。少し努力をして、一般平均より効果のある栄養素を多く摂取することで、遺伝子を防御する機能をアップしているからです。ここでは、例として中摂取、高摂取を示していますが、現実には、実際の摂取量から算出される傾きで進んで行きます。 そうするうちに、赤色ラインから離れてきた高摂取(3)のラインが、一般平均の青色ラインに交わります。 |
実際のシミュレーション では、実際のデータでシミュレーションをおこなってみましょう。 |
これは10歳の時に胸部CT検査を受けて、実効線量3mSvの被ばくをした子供の例です。青色のラインは一般平均です。 この被ばく線量によって、遺伝子に突然変異が増加したかも知れません。この増加分が将来問題になる可能性あるので、その前に増加分を少しずつ減らして、完全に消してしまおうというのがこのプログラムです。 さて、プログラムのスタート後の様子を見てみましょう。 一念発起して、その後有効な摂取を続けました。有効な摂取量というのは、一般平均より多く、効果が期待できる上限値より少ない摂取量のことです。 スタートから8か月後の結果は、初期線量の3mSvから0.737mSv分が低減されて、現在の残り線量は2.263mSvとなっています。このペースなら、24.6か月後には残り線量がゼロとなり終了です。あと2年です。効果が期待できる上限値の摂取を継続した訳ではありませんが、一般平均より良い摂取を継続したため、少しずつ差が縮まりました。これくらいのペースの効果を得るには、それほど頑張らなくてもいいのです。 |